安心感

2010年6月25日

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武士道ワンポイントレッスン
14回目のテーマは「安心感」
今の日本という国は安心できますか?
不安だと思う人は、何故不安なのでしょうか?
政治家が色々上手に言葉でゲームをして、公約を守らないからでしょうか?
良く考えてみたら、国民として、国に守ってもらえるという確信が持てないからではないでしょうか?
国民にとって国、従業員にとって会社、子供にとって親、この関係は同じものなのです。
国を強くしたければ、強い国民を育てなければなりません。
会社を大きくしたければ、良い社員を育てなければなりません。
家を立派に立ち行かせるには、立派な人間(子供)に育てなければなりません。
だから、立派な人間に育てば、その人を入れた会社もよくなり、国も強くなります。
松下幸之助さんの「良い物を作るには良い人を作る」といった考え方です。
子供の頃、母親が父親が自分に何かがあったときに必ず助けてくれると思えたら、とても安心できたと思います。
自分が守られていると確信できることが安心感につながっていました。
自分を守ってくれる親の存在は、一言で言うと
『何が起きても動じない大きな山のような存在』
であったはずです。
例えどの様な事があっても、親になったら動じないような心でいられるように、心がけなければなりません。
生身の人間であり、感情の生き物だからこそ難しいことなのですが、演技をしてでも子供の前では不動の姿を見せることが望ましいでしょう。
以心伝心、心は見えないからこそ余計に伝わりやすいものなのかもしれません。
最近は友達親子といって、親しみやすい並列関係の親子が良しとされているケースが多々ありますが、やはり、縦社会で学ぶことの大切さは計り知れぬ大きなものです。
人を敬う、ならぬものはならぬで意に反してでも従わなければならない時もあること、先輩や上司に対する礼儀なども全てが、家庭での縦の人間関係から学んでいきます。
これが機能していないと、親から離れた時や社会に出た時に、知らないが故に失礼な振る舞いをしてしまい、結果的に辛い思いをすることにもなるのです。
友達親子では気軽に話はできても、守られているという安心感は薄くなります。
大きなものにすっぽりと包まれる安堵感、これは縦の関係でしか生まれません。
この安堵感(安心感)を得て育った子ほど、自立心も旺盛で自発性と自主性に富んでいるといえましょう。
確かに親も並列の関係の方が楽です。
否が応でも責任が薄くなります。
日本人が強くて、有色人種の中で唯一植民地にならなかったのは、この縦社会で心を育んだことも関係がないとは言えないと思います。
周囲に安心感を与えるには、周囲から信用を得ていること条件です。
責任を果たさなければ信用は付きません。
想像力の豊かな広い心を持った国民を育てるためにも、縦社会の良さを生かした生活を心がけたらいかがでしょうか。
責任を果たし、ものごとに動じず、心の広い人が安心感を与えるます。
安心感を与えられて育った子も、同じように他の人に安心感を与えるようになるものです。

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