なんと心に響く言葉なのでしょう。
「我慢をする」というと、「嫌々」とか「抑え付ける」というイメージがありますが「忍ぶ」というと、自発的に耐える、心の強さのようなイメージがあります。最近は死後になりつつありますね。
私も「耐える」「我慢する」は常用後になっていますが「忍ぶ」は文語での扱いになっていることが多いです。これから、日本古来の音を大切にした素晴らしい言葉を使って行きたいとおもう和歌に出会いました。
そして、油断は「心のおごり」「無責任」などから起こります。
油断をするということは、見下しているということもあり、それは最も気をつけなければいけないことではないでしょうか。一寸法師の昔話でも分かるように、鬼は小さい一寸法師を馬鹿にして飲み込みました。それによって腹痛が置き負けたのです。
一見弱そうに、出来なさそうに見える人が、内面が強かったり、営業で日本一だったりすることは良く聞く話です。常に相手を尊重して、たとえ相手が年下でも『人間』に対して敬う気持ちを持っていれば、油断はしないでしょう。油断する事を注意するときに、この様な和歌で注意をされたら、素直に聞けるとおもうお歌ですね。
和歌
明治天皇御製
13日 しのびてもあるべき時にともすればあやまつものは心なりけり
(忍の一字に徹しましょう)
昭建皇太后御歌
14日 あやまたむことをおもへばかりそめのことにもものはつつしまれつつ
(油断は大敵です)