武士道協会

武士道協会リニューアルのお知らせ

令和2年3月に、当協会を精力的に牽引して下さった立山雄二氏が急逝され、また当協会の会長裏千家の大宗匠千玄室氏と昵懇で設立に大きなお力を頂いた津田佐兵衛氏が令和4年2月に亡くなられました。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。また当協会の実質的なファウンダーである本田百代さんが長期にわたり体調を崩されており、長引くコロナ禍によるコミュニケーション機会の抑制もあり、非常に、残念なことですが、武士道協会の活動も低調と言わざるを得ません。 ここにおいて、当ホームページを刷新し、武士道情報が集まり、切磋琢磨し合い、形成され発信する「武士道基地」としてリニューアルしたいと思います。
令和4年5月吉日

会長挨拶

茶の道は武士道と重なり合う。

「人は二人以上になると傷つけあうことがしばしば起こる。それを防ぐのが心の和である」と、千利休が一盌の茶をもって戦国の武将達に説いた『和敬清寂』という茶道の教え精神こそ、武士道にふさわしい理念であります。

茶室で同席するものは互いに敬い合い差別や区別は一切許されないが故に反目や憎しみはうせ、和らぎの道へと進みます。

世界中の人々がこのような場をつくり、心から打ち解け合う努力をすれば、より平和が近いものになるのではないだろうか。

茶道を通じて平和外交を続けてきた私の思いが、武士道協会という組織として形になりました。

初代理事長挨拶

武士道は道徳観念・
日本人固有の精神の一つです

最近の日本社会の世情を見ると、国民すべてが自分本位の生活に甘んじ、公共精神、自己責任が失われているように思われます。日本人の倫理・道徳観の希薄化、人間関係の崩壊...。こういったことが根本的な原因と考えられないでしょうか。

武士道は、日本の風土に根ざし、古の時代より育まれてきた自然崇拝的価値観に、仏教・儒教の思想が融合して大和心の基礎が確立され、それが様々な価値観・思想を習合して、武士階層の勇武と名誉の規範として発達してきたものと言われています。

この日本固有の精神である「武士道」を通し、若い人たちに、「思いやりの心、自己犠牲の精神」というものを、理解し、自覚してもらいたい・・・このような願いを込め、この武士道協会を設立致しました。
多くの方々の協力を仰ぎ、広くこの武士道精神を伝えるため、国民運動として力強く展開していきたいと思います。
皆さんのご入会を心よりお待ち致しております。


初代武士道協会理事長
故 塩川正十郎 (享年93歳)
1921年(大正10年)10月13日 - 2015年(平成27年)9月19日
小泉内閣発足時より財務相を務めた自民党で要職を歴任した元衆議院議員。「塩爺」の愛称で親しまれました。

三代理事長挨拶

武は破邪顕正の剣なり

NPO武士道協会は、2007年12月に、本多百代さんの「武士道をもって、世界平和の実現に寄与する」という高邁な理想に共感して頂いた、「一盌(いちわん)からピースフルネスを」の理念のもとに、日本・国連親善大使として、御年97歳でありながら、今なおお元気で、世界中で活動されている茶道裏千家千玄室大宗匠に会長を、そして運輸大臣、文部大臣、内閣官房長官、自治大臣・国家公安委員長、財務大臣などを歴任し”塩爺”の愛称で、全国民に親しまれた塩川正十郎氏に初代理事長を、お引き受け賜り、創設されました。これも偏に、武士道に熱い想いを持って下さり、ご尽力を頂いた津田佐兵衛、江口克彦、安岡正泰、山谷えり子、宇都隆史、田中成明などの諸先生方のお蔭です。そして、地方政界、思想界、宗教界、実業界、武道界など各界の気鋭の方々が、そして何より高潔の志を抱いた多くの市井の方々が参集して下さり、活動して来ました。

この14年間に、いくつかの地方本部もでき、研究会や講演会、会員向け武士道雑誌の発行などの諸活動を行ってきました。しかし、塩川先生が2015年に亡くなられ、その後、サムライたちの高貴な精神性を映画で描いた俳優榎木孝明氏が二代目理事長を引き継がれ、そして、この度、私が、ご縁を頂いて、三代目の理事長をお引き受けいたしました。

藤谷護人(フジタニモリヒト)と申します。私は、塩川先生や榎木さんに比べれば、無名の一弁護士です。ただ、合氣道を31年間鍛錬探求し続けており、東京御徒町にて、絆・勝稲和合塾道場塾長師範を務めております。合氣道は、開祖植芝盛平翁が示された「合氣道の精神」「合氣とは愛なり、万有愛護の大精神に基づき、自己の使命を完遂することが武の道である。自己に打ち克ち、絶対に相手方を傷付けない、そして敵そのものを無くする絶対的自己完成の道である。」という心法に基づく武道です。人類の歴史の中で、万国共通の法として認められている「正当防衛としての有形力の行使」さえ禁じる武道なのです。未だ、厳しく、深遠な探求の道半ばの私ですが、本多さんからの強ってのご依頼をお受けした次第です。

武士道協会の現状は、大変に厳しいです。福岡から、本多さんと共に、武士道協会を力強く牽引して下さっていた立山雄二さんが昨年3月に急逝され、本多さんも諸事情により、現在活動不全の状態です。そこにコロナ禍が収まらず、会員間のコミュニケーションも儘ならない状況です。しかし、14年前に掲げた「武士道をもって世界平和を実現する」という理想の灯は、地表がどんなに厚い雲に覆われたとしても、高い空に燦然と輝く恒星のように、紛れもない「真実」です。

武士道は、平安末期から、出現した武装集団から、鎌倉、室町、戦国、そして江戸時代と続いた武家社会の中で、生み出された我が国固有の倫理観であると整理されることが多いようです。葉隠や新渡戸稲造のBUSHIDOも同調です。しかし、わが国の「武」が、古事記に記録されている神代の時代の神々の武に起源することを、武道の達人たちは異口同音に言及しています。

この神代の時代は、紀元前1万4千年~紀元前1千年の縄文時代に続く、紀元前1千年~紀元後7百年頃の弥生時代と重なります。ところで、近時の考古学の所見によれば、縄文時代の墳墓に葬られていた人骨には武器による傷跡が一切ないのに、弥生時代になって、武器による傷跡のある人骨が発掘されている、という報告がなされています。

稲作の普及により定住化と富の偏在が発生し、青銅製の矛や剣が輸入製造され、ここに武器を用いて、他人や他集団を殺戮し覇権を唱えるという武の歴史が始まったと考えられます。これが神代の時代で武道の始まりだというのは、もしかしたら歴史的なアイロニィなのかも知れません。しかし、剣が両刃であり、片刃は(自分の心の内に対する)破邪、片刃は(外に対する)顕正を表すと古事記においても記されており、ここに、破邪を忘れた刃は顕正の刃足りえず、単なる邪悪な武力に過ぎない、ゆえに武は、破邪顕正という心法の下に存在しなければならない、という武道の起源が示されていると考えられます。

今一度、武士道協会の理想と初心に立ち返り、そして、武士道の心法を学び合い、啓蒙し合い、世界平和実現に寄与するという大旗を共に振り、コロナと共に生きるのではなく、コロナを突き抜けて、新しい日本と世界を経綸するために、心を奮い立たせて、活動しようではありませんか。集え、武士道の有志達。待っています。


組織概要

武士道協会は、日本独自の伝統・により育まれてきた高潔な志を持つ人づくりを目的とした啓蒙活動を行う特定非営利法人団体です。

名称 : 特定非営利活動法人 武士道協会
設立 : 平成19年12月14日
発会式:平成20年1月31日
MAIL : info@bushido.or.jp

【事務局(東京)】
住所 : 〒101-0062東京都千代田区神田駿河台2-5 村田ビル8階
弁護士法人エルティ総合法律事務所気付け
NPO法人武士道協会事務局
TEL : 03-5217-5050 
FAX : 03-5217-5040(武士道協会宛と明記下さい)

【本部(京都)】
住所 :京都府京都市上京区中立売通智恵光院東入 東山堂内